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言志四録からビジネスを学ぶ

この時代だからこそ、
幕末の志士のバイブル「言志四録」を毎朝読もうという事になり、
「言志四録を読む オンラインモーニングセミナー」を開催しています。

佐藤一斎とは昌平黌の儒官(総長)であった人物。
今でいうと東大の総長くらいの立場の人。
当時の儒学は朱子学だが、陽明学の影響も強く、
『陽朱陰王』と呼ばれたそう。
どういう意味かというと、表の顔(陽)は「朱子学」。
裏の顔は、陽明学(王陽明)

立場的には朱子学を教え、本心は王陽明の信奉者の先生で、
門下生は山田方谷、佐久間象山、渡辺崋山、
横井小楠をはじめとした早々たるメンバーでなんと3000名。
その系譜で勝海舟・坂本龍馬・吉田松陰・小林虎三郎、
そして吉田松陰系譜で高杉晋作・久坂玄瑞・木戸孝允とあり、
西郷隆盛も愛読し、座右の銘にしたということからも、
幕末の志士たちが時代を変える原動力となった書籍そのもの。

だからこそ、これからの激動の時代、この書から学ぼうとうことで、
ZOOMモーニングセミナーを始めました。

このブログでは、何が書いてあるのか、
私の感覚で綴っていけたらと思っております。

まず、佐藤一斎がオープニングで最初にドーンと言った言葉は、

現在の状況、
つまり、いつウィルスが人類を襲っても
おかしくないということは、
ずっと前から言われてきたことであって、
何も急に起きたことではない。

パンデミックをテーマにした映画まで作られ、
既にみんなが知っていたことではないだろうか。
しかし、私たちは、

不幸な未来を見ようとしないところがある。

何故かというと、めげるから。
そして物事を楽天的に、良い方にしか考えないから。

何故かというと、こころが弱いから。

そして一度事が起こると、
自分たちの無知を認めたくないから
いきなりこの状況に陥った、
想定外だったと主張する。

しかし、陰陽で捉えることが出来る人、
大自然の仕組みを知っている人は、
そろそろ…何となくヤバイ状態になる
ということは、
薄々気づいていたのではないだろうか。

そういう人は、
ある程度自然に準備をしていたから、
動じることなく、
今やるべきことを粛々と行っている。

それでは

これから私たちは、どうすれば良いのか。
誰もわからないと言われているが、
もし本当にそうであるなら、

今やるべきこと

それは、自分の感性を磨くこと。

自然が何を語っているのか。

素直な気持ちで冷静に観察すること。
そうすることで、

世の中は見えてくる。

これから何が起きるか。

冷静に考えれば、
誰でも予想できること。

何もせずに、焦りばかりを
感じている人は、
今まで情報ばかりを頼りにし、
考える力を失ってしまった
そんな人たちではないだろうか。

考える力を取り戻すには、
自然観察という
大切な感覚を取り戻そう。
野生の勘を取り戻そう。

それにより、
天の理、自然の摂理というルールが
見えてくる。

このように大きなスケールで
物事を考えらえるようになると、

自分にとって何が必要なのか、
お客様にとって何が必要なのか、
従業員にとって何が必要なのか、
という、狭い考えではなく、

「世の中にとって何が必要なのか」
という視点で見えてくるのではないだろうか。

経験や固定概念に囚われることなく、
地球にとって、
自然にとって、
人類にとって何が必要なのか。

世界中の人 全てが投げ込まれた
この時代だからこそ、なおさら
自分が、家族か、お客様が…と考えるより、

世界にとって
何が必要かという
大局の視点こそが大切なのではないだろうか。

大自然はゆるやかにめぐり、
それに 相応して人間社会も緩やかに変化している。

しかし、一度動きだすと、ものすごい勢いがあり、
この勢いを遠ざけようとしても出来るものではない。

逆に、時代が動いていない時、
安定している時は、
新しいことを行おうと思っても、
変化を嫌がり、変わることが出来ないものである。

時代の変化は止めることが出来ない。
この時代に必要なものは、

情熱とそれを動かすエネルギー熱情だ。

パッションとミッション

この世界における自分の役割の明確にし、

時代を変える原動力を自らが抱くには、
自分が興味が持てるかどうか。それは重要だが、

興味のある事だけをやろうという意味ではない。

現在与えられている仕事に全力を尽くしながら、
自分の性格に合った方法を模索し、
そのやり方に、まずは興味を持つこと。
そこに面白さを見出すこと。

そうすると、
いつか時というタイミングが合った時、道を見出せるのではないか。

時処位

その為には、

自らの存在を内省し、

どうして今この時代に生まれたのか、
自分に説いてみること。

今の情報に惑わされることなく、
歴史の流れの中の存在である
自分の価値観を見出すこと。

秤が自分を測れないのと同じことで、
自分の可能性を自分で測ることは出来ない。

だからこそ、常に自分に説いてみること。

何故 自分は生まれたのか。

何故 こんな状態にいるのか。

何故 迷っているのか。

何故 今日があるのか。

自問自答を繰り返し、目標や役割を見出したら、
「まずはやってみよう」という気持ちで発奮し、
前に進んでみる。

廻りからバカにされ、不可能だと言われても、
だからこそ頑張ろう!と発奮し、
その気持ちを原動力にすること。

何度も失敗を繰り返し、
それを乗り越える力を
時代を動かす原動力として蓄積していくこと。

そしてもう一つ、必要なことは、
情報に押し流されないこと。

経験を通して自分で感じ、文字に頼らず
考える力を養うこと。

だからこそ、今 必要なことは、
何が正しく、何が良いのかということを 把握する心。

それには今の情報を把握するだけでなく、
3代以上前の人達の考え方を学ぶことも大切だ。

昭和・大正・明治・慶応時代の
日本人は何を考え、
どう時代を動かしてきたのか。

祖父母、曾祖父は何を考え、どう生きてきたのか。

それを考えることで、

自分の心で時代を読み解く力が養われるのではないだろうか。

(言志録第1条~15条 超超訳 山脇史端)

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